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HPVワクチン、男子にも 費用助成の自治体拡大
感染防止、認知不足に課題

2025.09.24 06:58 会員限定記事を示すアイコン

子宮頸がんを防ぐため小学6年~高校1年の女子を対象に定期接種となっているヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの費用を、男子にも助成する自治体が増えている。肛門がんなど男性がかかる病気の予防ができるほか、パートナーへの感染を防ぐ効果も期待される。ただ認知度が低いことが課題で、専門家は、自治体や医療機関が協力し啓発に努めることが効果的と呼びかける。

「男の子も自分のこととして、HPVワクチンについて考えてみてください」。愛知県豊川市立金屋中学校で全校生徒と保護者ら向けに6月に開催したがん教育講座で、小児科医の鈴木久美子さんは、同市で男子接種の助成が始まったことを紹介し、呼びかけた。参加した3年の男子生徒の母親は「助成は知らなかった。検討してみたい」と話した。

HPVは子宮頸がんだけでなく、肛門がん、尖圭コンジローマなどの原因となるウイルスで、性交渉で感染する。ワクチンは国内で3種類が承認され、厚生労働省は最も予防効果が高いとされる9価ワクチンについて8月、対象を女性だけでなく9歳以上の男性にも広げることを承認した。

男女ともに接種機会を設けることで、社会全体の感染拡大を抑止することも期待される。

ワクチンは年齢に応じて2~3回打つ必要があるが、男子は任意接種のため1回2万~3万円前後の費用が自費となり負担感が大きい。

接種人数を増やそうと、米国や英国、フランス、オーストラリアなど多くの先進国で男性への公的接種を導入している。日本でも厚労省の部会で、定期接種化について費用対効果などを議論中だが実現の見通しは立っていない。

そんな中、一部の自治体では先行して助成を開始。豊川市は本年度、小学6年~高校1年の男子を対象に、1回当たり1万4千円の補助を始めた。対象となる約1%に当たる45人が打つと見込むが、市担当者は「認知度が上がらず接種率向上に苦労している」と打ち明ける。

2022年から補助に踏み切った青森県平川市は本年度から償還払いをやめ、窓口負担なしにした。8月時点で昨年度1年間より3倍近くの人が接種したという。東京23区では本年度から全区で全額補助。富山県滑川市と愛知県豊橋市では9月から9価ワクチンを補助の対象とした。

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