
変わり続ける検査の現場 #33 長崎大学病院
検査値の表示統一へ基盤を整備 生化・血液など66項目、JLACに名寄せ
長崎大学病院(長崎市、776床)の検査部が、地域医療情報連携ネットワーク(地連NW)の「あじさいネット」で検査結果の表示の統一化に取り組んでいる。地域の検査センターと組み、別の医療機関であっても医師が時系列で検査値を追えるよう、生化学や血液など66項目の表示統一の基盤を数年かけて整備した。国による電子カルテ情報の共有化サービスの本格運用が近づく中、医療機関を横断した検査情報の共有という先駆的な取り組みとなっている。 あじさいネットは、患者のカルテ情報を拠点病院やクリニック、薬局の間で共有する地域のネットワークシステム。患者同意の下、情報提供病院で受けた治療内容や検査結果などの医療情報を参加施設の間で閲覧できる。地連NWの先駆けとして2004年11月に運用が始まり、20年以上の長い運用実績を持つ。参加施設は長崎県内外に広がり、現在、情報提供病院は31、情報閲覧施設は317にまでになった。長崎大学病院は基幹の情報提供病院の一つで、同病院医療情報部の松本武浩部長(あじさいネット理事)が立ち上げ時から中心的な役割を担ってきた。 あじさいネットの機能の一つが、5つの検査センターや一部の情報提供病院が参加する「検査データ共有サービス」。クリニックの外注検査や情報提供病院の検査の結果などを会員施設が閲覧・共有(他施設情報の閲覧・共有には患者の同意が必要)でき、あじさいネット上で稼動する地域連携パスなどに検査データを自動で取り込むこともできる。 「時系列で見られないか」 「時系列で検査結果が見られるようにJLAC10を使えないだろうか」。当時の標準規格であるJLAC10コードを用い、各施設の検査結果を時系列に並べて医師が患者の経過を追えるようにする―。そんな松本氏からの提案を受け、同病院検査部の主任臨床検査技師・臼井哲也氏は、2016年ごろから、ルーティンの検査業務の合間に基盤作りを進めてきた。 検査データは多くの場合、施設によって基準値やシステム上の名称、単位設定が異なる。例えば白血球は、システム上の表記を「WBC」としていたり、結果単位を「10 3 /μL」や「10 4 /μL」、あるいは「10 9 /L」としていたりと検査室によって異なる。また、施設で用いる検査コードが電子カルテと臨床検査システム(LIS)で違うこともある。そもそも検査値が標準化されていない項目も少なくない。それをどうしたら時系列で表示できるのか。 臼井氏がまず取り組んだのは、JLAC10コードと施設コードとのひも付け(名寄せ)の作業だ。基準値や結果単位が異なることをひとまず横に置き、参加各施設から使用する検査コードを聞き取り、検査項目ごとにJLAC10コードとひも付けた。それぞれの基準値や結果単位を記載し、表計算ソフトに整理した。 ひも付けは、日本臨床検査標準協議会(JCCLS)の共用基準範囲が設定されている40項目から順次始め、設定がない項目は長崎大学病院が使う基準範囲を用いた。一方、血算は単位を変換して共用基準範囲に統一した。その後、地域連携パスで必要な検査項目を追加し、現在、ひも付けした項目は66項目にまで広がった。この表計算ファイルが、検査データの時系列表示や単位統一の基盤となった。 臼井氏 作業担当者は臼井氏1人。ルーティン業務の合間に、各参加施設から届いた施設コードを手作業でJLAC10コードとひも付けていく作業を続けた。問い合わせをしても先方の検査室に担当者がいなかったり、JLAC10コードを知らなかったりして作業はスムーズに進まない。電子カルテの検査コードとLISのコードが違うことに気付かず、コードをひも付けても検査データがつながらない事態も発生した。臼井氏は、さまざまな苦労があったと振り返る。 苦労の末に作り上げた情報基盤をエスアールエル(H.U.グループ)の担当者が発展させ、より診療に使えるような画面にしたのが、検査データ共有サービスの検査結果参照画面だという。 同サービスでは、生化学や血算、免疫の一部項目について各医療機関の検査結果を時系列で表示した( 図1 )。「見慣れたデータを見たい」という医師の要望に応えるため、それぞれの検査結果にアスタリスク(*)マークを付け、クリックすると自施設の元データがポップアップで表示されるように工夫した( 図2 )。免疫項目など基準値が異なる場合は無理に統一せず、それぞれの検査データの背景に基準値の上下限の範囲を帯状に表示することで分かるようにしている。 図1 各項目の検査結果が時系列で並ぶ 〔14回チェリーブロッサムシンポジウムポスターver3より〕 図2 ポップアップ表示のイメージ 〔14回チェリーブロッサムシンポジウムポスターver3より〕 現在、JLAC10と検査コードがひも付いているのは10病院、検査会社5社の計15施設。コロナ禍以降は運用が落ち着き、参加施設や対象項目の拡大は進んでいないという。 電カル共有へ対応必要に 厚生労働省は2026年冬ごろから電子カルテ情報共有サービスの全国運用を開始する方針で、臨床検査43項目、感染症5項目の情報共有を開始する計画だ。計48項目でも測定法や結果単位が異なるが、厚労省は4月の関連のワーキンググループで「検査値を患者さん側に見せるマイナポータルでの表示については、単位を統一できるように進めていく」と述べた。その後、厚生労働科学研究班が単位表示の統一が可能かどうか項目ごとの調査を開始している。 電子カルテ情報共有サービスの制度設計は着実に進み、医療機関を横断した診療情報の共有は、「あるかないか」ではなく「どう実装するか」の段階に入っている。その際に工程として必要になるのが、検査項目の名称やコード、単位の違いを埋める作業だ。別の医療機関の検査値を時系列で読み、診療に使える形にそろえるには、データをつなぎ合わせるための「ひも付け」が要る。長崎大学病院が地連NW「あじさいネット」で積み上げてきた作業は、その工程を先回りして経験した例と言える。 あじさいネットでの経験を振り返り、臼井氏は「情報システムに一定の理解のある検査技師が各病院に1人は必要。そうでなければ取り組みは進まないのではないか」と話す。電子カルテ情報共有サービス開始前夜の今、全国の検査室に今後の情報共有にどう対応していくかが問われている。 ※『THE MEDICAL & TEST JOURNAL』2026年8月1日号に掲載された記事の再掲です。

インフルエンザが流行シーズン入り
週刊 感染症サーベイランスレポート #2026年第34週(2026.8.17 - 8.23)
2026年第34週の全国的なトレンド 2026年第34週(8月17~23日)の感染症発生動向では、 インフルエンザの定点当たり報告数が1.11(報告数4094例) となり、 流行開始の目安とされる1.00を上回りました 。第26週以降増加が続いており、厚生労働省はインフルエンザが流行シーズンに入ったと発表しました。流行入りは、 感染症法が施行された1999年以降、2009年に次いで2番目の早さ です(前年から流行入りの状態が続いた2023年を除く)。 入院サーベイランスでは、インフルエンザの新規入院患者数は167例で、前週から47例増加しました。年齢別では80歳以上が50例、70歳代が34例、60歳代が17例などとなっています。 急性呼吸器感染症(ARI)の定点当たり報告数は36.30(報告数13万3148例)で、前週から増加しました。前週を上回った都道府県は44都道府県です。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は1.18で前週から増加 し、新規入院患者数も316例と29例増加しました。 小児科定点では、RSウイルス感染症は0.49で2週連続の減少となりました。一方、咽頭結膜熱は0.26、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は1.09、感染性胃腸炎は3.29、水痘は0.27で、いずれも前週から増加しています。手足口病は2.04で第30週以降、ヘルパンギーナは0.67で3週連続の減少となりました。 都道府県別の発生動向 都道府県別では、 インフルエンザ の定点当たり報告数は 沖縄県(4.43) 、 岩手県(2.10) 、 青森県(2.08) が上位です。 COVID-19 は 島根県(3.50) 、 和歌山県(2.89) 、 栃木県(2.36) が上位となっています。 小児科定点では、RSウイルス感染症は福井県(1.80)、佐賀県(1.67)、沖縄県(1.63)、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は愛媛県(4.10)、鳥取県(2.74)、島根県(2.55)が上位となりました。水痘は大分県(1.64)、長崎県(0.77)、新潟県(0.63)、手足口病は岩手県(7.48)、北海道(6.48)、宮城県(6.13)、マイコプラズマ肺炎は群馬県(1.78)、埼玉県(1.67)、愛知県(1.40)で多く報告されています。 注意すべき海外感染症——エボラ出血熱 厚生労働省は8月28日、エボラ出血熱への検疫対応を変更しました。WHOがウガンダでの流行終息を宣言したことを受け、同国を流行国から除外し、ウガンダへの渡航・滞在者に対する健康監視を終了しました。現在、流行国として検疫対応を続けているのはコンゴ民主共和国です。 エボラ出血熱の潜伏期間は2~21日程度で、発熱、全身倦怠感、筋肉痛、頭痛などで発症し、その後、嘔吐、下痢、発疹などがみられます。感染経路は、感染した人の血液や体液、感染した動物との接触などです。コンゴ民主共和国への渡航・滞在歴がある入国者については、接触・曝露歴などに応じて隔離、停留、健康監視などの対応が行われます。 表 第34週における主要感染症の定点当たり報告数(全国) 主要感染症 定点当たり報告数 前週からの増減 インフルエンザ 1.11 ↑ COVID-19 1.18 ↑ 感染性胃腸炎 3.29 ↑ A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.09 ↑ RSウイルス感染症 0.49 ↓ 咽頭結膜熱 0.26 ↑ 水痘 0.27 ↑ 手足口病 2.04 ↓ ヘルパンギーナ 0.67 ↓ マイコプラズマ肺炎 0.44 ↓ 〔IDWR感染症週報 第34号/急性呼吸器感染症サーベイランス週報 第34週を参考に作成〕

Up to Date! 臨床検査エキスパートレビュー # 血液04
その白血病芽球、本当に1系統? 急性白血病における系統可塑性とMALの概念
MALという新しい視点——急性白血病の系統可塑性 白血病はこれまで、細胞形態、細胞化学染色および細胞抗原解析によって芽球の分化段階や造血系統を推定し、さらに染色体・遺伝子異常を加味して分類されてきた。なかでも、異なる系統のマーカーを共発現する混合表現型急性白血病(MPAL)は、長年にわたり診断・分類上の課題とされてきた。 近年、遺伝子解析技術の進歩により、血球分化は固定的な階層構造ではなく、一部の前駆細胞が複数系統への分化能を保持する、連続的かつ動的な過程であることが明らかになっている 1) 。また、B細胞性急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)の一部に、これまで十分に認識されていなかった多系統への分化能が存在することに加え 2) 、急性骨髄性白血病(AML)、初期T細胞前駆急性リンパ芽球性白血病(ETP-ALL)、MPALの一部にも同様の性質が認められている 3-5) 。 本論文では、従来B-ALL、T-ALL、AML、MPALとして分類されてきた白血病の一部に、造血幹細胞・前駆細胞に類似した多能性と系統可塑性が共通して存在することを概説している。Gutierrezらは、これらの特徴が治療抵抗性、再発、系統転換および予後不良と関連することから、従来の系統分類を越えた多能性急性白血病(multipotent acute leukemia:MAL)として捉え、新たな診断・治療戦略を構築することを提唱している 1) 。 血液検査のエキスパートレビュー 1.従来の系統分類を越えるMAL MALは、正常造血幹細胞・前駆細胞がもつ複数系統への分化能や系統可塑性を白血病細胞が保持、または再獲得している急性白血病群として提唱された概念である。現時点では独立した正式な診断名ではなく、従来B-ALL、T-ALL、AML、MPALなどに分類されてきた症例のうち、多能性前駆細胞様の分子学的・細胞学的特徴を有する白血病を従来の系統分類を越えて捉える枠組みである 1) 。 2.多能性前駆細胞と系統可塑性 図1 は、正常造血が固定的な枝分かれ構造ではなく、連続的かつ動的な分化過程であることを示している。造血幹細胞から多能性前駆細胞を経てB細胞、T細胞、骨髄系細胞へと分化するが、多リンパ系前駆細胞または共通リンパ系前駆細胞ではリンパ系への分化が始まった後も潜在的な骨髄系分化能を保持している 1) 。すなわち、系統決定に至るまでには複数系統の転写・表現型プログラムが重なり合う移行状態が存在し、MPALなどに分類されている急性白血病でもこの多系統分化能・系統可逆性が病態形成に関わっている可能性があるとされている。 図1 正常造血の模式図(異なる血液細胞系統が共通の前駆細胞を共有している様子) 〔Gutierrez A, et al : Blood Neoplasia, 3 : 100231, 2026/The figures were created with BioRender.com. Gutierrez A. and Kentsis A.(2026) https://BioRender.com/m3atqllより〕 従来用いられてきたFAB分類は、芽球形態および細胞化学染色を基盤として、AMLをM0~M7、ALLをL1~L3に分類してきた。形態学的評価は、N/C比、核形、クロマチン、核小体、顆粒、Auer小体、細胞質の性状などから分化系統を迅速に推定できるため、現在も急性白血病診断の重要な位置づけとなっている。 一方、形態学的評価は白血病細胞を一定の系統と分化段階に当てはめる性質が強く、同一クローン内に存在する少数の未熟細胞集団や、治療に伴う系統変化を十分に捉えられない場合がある。WHO分類第5版や国際コンセンサス分類では、形態、免疫表現型および染色体・遺伝子異常を統合して診断するが、系統判定は細胞質または表面CD3のT細胞系マーカー、CD19を中心としたB細胞系マーカーの組み合わせ、骨髄系マーカーのMPO、CD13、CD33、CD117、単球系分化マーカーなど、限られた系統マーカーに依存している。これらのマーカーのみでは同一系統内に存在する多様な分化段階や、白血病細胞集団内の少数サブクローンを必ずしも十分に識別できない。 図2 に示すように、従来、ALL、AML、MPALと診断される白血病の一部には多能性前駆細胞に類似した芽球が存在し、白血病の病型や細胞状態に応じて、 CEBPA 、 FLT3 、 HOXA 、 JUNB/FOSB 、 MEF2C 、 BCL2 などに関連する自己複製および分化制御プログラムの活性が認められる 2-6) 。 図2 MAL共通の病態生理 〔Gutierrez A, et al : Blood Neoplasia, 3 : 100231, 2026/The figures were created with BioRender.com. Gutierrez A. and Kentsis A.(2026) https://BioRender.com/m3atqllより〕 3.系統転換と治療抵抗性 これら多能性前駆細胞様芽球は、リンパ系または骨髄系の一方向に固定されず、治療によってリンパ系から骨髄系、あるいは骨髄系からリンパ系へと系統転換する可能性がある 7) 。その結果、当初の系統を標的とした化学療法や免疫療法を回避し、治療抵抗性、再発および予後不良につながる可能性がある 2, 3, 7) 。さらに、多能性前駆細胞様の特徴が強い症例ほど生存率が低いことも示されている。したがって、診断時には血球系統だけでなく、細胞集団内に潜在する多能性と系統可塑性を評価することが重要と考えられている 1-3) 。 MALを念頭に置いた日常検査のポイント 一般的な医療機関では、詳細な遺伝子発現解析を院内で実施することは難しく、フローサイトメトリーや遺伝子検査も外部委託となっている場合が多い。結果判明までに時間を要し、検査可能な遺伝子項目や抗体パネルも限られるため、少数の多能性前駆細胞様集団を日常検査で直接確認することには限界がある。 したがって、日常検査で実施可能な対応としては細胞形態とフローサイトメトリーの結果を詳細に評価することである。細胞形態では、優勢な芽球だけで判断せず、核や細胞質性状などの特徴が異なる細胞集団に注意する。フローサイトメトリーでは、可能な限り臨床情報や形態所見に応じた抗体パネルを選択し、CD3、CD19、MPO、単球系マーカーなどの系統マーカーだけでなく、他のマーカー発現にも注目する。単なる陽性・陰性の判定にとどまらず、発現強度、部分的発現、不均一性、異常発現、少数集団に限局した発現などを確認することが重要である。 また、初診時の標本、細胞画像、細胞分類、細胞化学染色およびフローサイトメトリーの結果を保存し、治療後や再発時と比較する。各検査所見が一致しない場合には、単なる検査誤差や例外とせず、多系統分化能や系統転換の可能性を考慮し、臨床側と共有することが重要である。 引用文献 1)Gutierrez A, et al : Co-option of lineage plasticity as a hallmark of multipotent acute leukemias. Blood Neoplasia, 3 : 100231, 2026 2)Iacobucci I, et al : Multipotent lineage potential in B cell acute lymphoblastic leukemia is associated with distinct cellular origins and clinical features. Nat Cancer, 6 : 1242–1262, 2025 3)Xu J, et al : A multiomic atlas identifies a treatment-resistant, bone marrow progenitor-like cell population in T cell acute lymphoblastic leukemia. Nat Cancer, 6 : 102–122, 2025 4)Peretz CAC, et al : Multiomic single-cell sequencing identifies the stem-like nature of mixed phenotype acute leukemia. Nat Commun, 15 : 8191, 2024 5)Zeng AGX, et al : Single-cell transcriptional atlas of human hematopoiesis reveals genetic and hierarchy-based determinants of aberrant AML differentiation. Blood Cancer Discov, 6 : 307–324, 2025 6)Wang Q, et al : Native stem cell transcriptional circuits define cardinal features of high-risk leukemia. J Exp Med, 222 : e20231349, 2025 7)Chen C, et al : Single-cell multiomics reveals increased plasticity, resistant populations, and stem-cell-like blasts in KMT2A-rearranged leukemia. Blood, 139 : 2198–2211, 2022

編集部 Pick Up ニュース[9月4日号]
忙しい臨床検査技師のための注目ニュースまとめ
臨床検査技師が押さえておきたい今週注目の5本 検査技師の月給38万6995円 人事院が、民間給与実態調査結果を発表。臨床検査技師の月給は38万6995円(平均40.6歳)で前年から10.7%の増加に。事業所規模50人以上の全国の民間事業所から抽出し調査。 医療職(二)の平均改定率3.3% 2026年度の人事院勧告によると、国家公務員の臨床検査技師に適用される「医療職俸給表(二)」の平均改定率(ベースアップ率)は3.3%(前年3.2%)に。 タスク修了者、一般病院技師の8割目標 日臨技が、タスクシフト・シェア指定講習会について、一般病院所属の検査技師の修了率80%(2030年時点)を目標に。受講状況を把握するため、基礎研修と実技研修の進捗を3区分で管理することも確認。 病院の検査点数2.6%減 厚労省が、2025年8月審査分のレセプトを集計した社会医療診療行為別統計を公表。病院の検査点数は前年比で2.6%減少。新型コロナ関連検査が4~7割の大幅減少に。 【新製品】BNP測定試薬「ラピッドチップ」 積水メディカルが、心不全の病態把握や診断に用いるヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)測定試薬「ラピッドチップ BNP-Ⅱ」を発売。従来品の測定時間を約15分から約10分に短縮し、有効期間も延長。

新人臨床検査技師の歩き方 [第18回]
学びの場を超えたつながり
74 同窓会・学校のつながりは“財産”になる 卒業して働き始めると、学生時代の仲間や学校とのつながりが少しずつ遠のいていくことがあります。しかし日々の業務に追われる1年目にとって、異なる職場で働く同級生や先輩・後輩との関係は、思っている以上に大きな支えになります。自施設では当たり前と思っていたことが実は珍しい取り組みだったと気付かされることもあります。認定資格取得などの情報を得る機会にもなります。同窓会や行事がある学校、地域ごとに集まる機会がある学校もあります。無理のない範囲でつながりを持ち続けることで、貴重なキャリアの“財産”へと変わっていきます。 —{75 恩師・卒業生ネットワークとの関係の築き方}— 75 恩師・卒業生ネットワークとの関係の築き方 学生時代の先生方は、卒業した後も皆さんの成長を応援してくれる存在です。卒業生の活躍を見たり聞いたりするのを楽しみにしている先生が多くいるものです。また各分野で活躍する先輩方とのネットワークは、意識して継続することで強固なものになります。関係を築く第一歩は、定期的な近況報告や学会発表の報告などを通じて日頃から関係を保つことです。何か困ったときだけ連絡するのではなく、「元気に技師を続けています」とメール一通送るだけでも、相手の印象には深く残るものです。仕事で悩んだときや進路について考えるとき、信頼できる恩師や先輩方は、必ずあなたの心強い味方となってくれます。 —{76 OB・OG訪問がくれた“働くリアル”}— 76 OB・OG訪問がくれた“働くリアル” 学生時代にOB・OG訪問を経験した方も多いでしょう。実際に働く先輩から聞いた「現場の生の声」は、求人票の文字だけでは決して見えてこない、本当のやりがいや職場の人間関係、さらには夜勤・当直のリアルな実態までを教えてくれたはずです。失敗談や苦労した経験など、現場で働く人だからこそ語れる“リアル”があります。もし今、理想と現実のギャップに悩んでいるなら、先輩たちのリアルな乗り越え方を思い出し、自分の働き方のヒントにしてみましょう。そしてあなたが「訪問される側」になったとき、後輩へリアルを繋ぐことが次の素晴らしい循環を生み出します。 —{77 つながりを活かすコツ:一方通行にしない関係性}— 77 つながりを活かすコツ:一方通行にしない関係性 人とのつながりは、情報やメリットを求めるだけの「一方通行」にしないことが大切です。1年目のうちは、先輩から教えてもらうことばかりになりがちですが、感謝の気持ちを言葉でしっかりと伝えるだけでも立派な双方向のコミュニケーションです。相談に乗ってもらったら後日結果を報告する、教えてもらったことへの感謝を伝える、得た情報を自分も共有するなど、小さな積み重ねが信頼関係を育てます。また、あなたが現場で直面している課題や、若い世代ならではの新しい視点・感覚は、ベテランの先輩にとっても有益な情報になります。「ギブ・アンド・テイク」の意識を持ち、豊かなネットワークにつなげましょう。 —{本日までの歩み}— 本日までの歩み 一般社団法人 臨床検査×わくわくプロジェクト 臨床検査業界を“わくわく”する場にすることを目的に、有志が集まって立ち上げた活動です。まずは自分たちがわくわくすることを探し、そして周囲を巻き込み一緒にわくわくし、最後には業界を巻き込みわくわくした場を広げていく、そんな流れをつくっていこうと活動をしています。詳しい活動の内容は こちら をご覧ください。

臨床検査技師のための感染症 Quick Reference #03
麻しん(はしか)
麻しん、国内で感染拡大の懸念 ワクチン接種は2期とも95%未満 麻しんの感染報告数が急増している。国立感染症研究所(感染研)の「病原微生物検出情報(IASR)」によると、2026年は6月第4週時点で554人例に上り、過去10年間で最大だった2019年(744例)に迫る勢い。日本国内ではウイルス排除状態にあるものの、世界的には流行が続き、「流行国からのウイルスの持ち込みリスクが高まっている」(応用疫学研究センターの砂川富正センター長)。 予防にはワクチン接種が有効だが、2024年度の接種率は1歳児(第1期)が92.7%、小学校就学前1年間(第2期)が91.0%。流行を防ぐための目標値である95%にいずれも及ばない。感染研では、ウイルスが海外から持ち込まれた場合でも感染拡大につながらないよう、サーベイランスの徹底などとともに、ワクチン接種率の向上を訴えている。 麻しんの概要 麻しんウイルス感染により引き起こされる急性感染症。はしか。主な症状は発熱、発疹、カタル症状(咳嗽、鼻汁、結膜充血) 麻しんウイルスの感染力は極めて強く、体育館の広さでも感受性者全員が発症するほど 小児期に感染し、2〜10年後に発症する予後不良の「亜急性硬化性全脳炎(SSPE)」が知られている。国内患者数は66人(2018年) 発生状況 2020〜2022年は年間10例以下に減少したが、コロナ禍後の2023年以降、増加傾向が続いている 2026年は6月第4週時点で554例の届け出。すでに前年の届け出数(265例)の2倍を超えた( 図 ) 2026年の届け出は国内感染例が73%を占め、症例の7割が10〜30代 図 国内の麻疹診断週別報告数(2008-2026年第26週) 〔砂川富正,他:感染症意見交換会(2026年7月30日)資料;最近の我が国の麻疹発生動向の特徴より〕 予防策 麻疹風疹混合(MR)ワクチンによる、1歳以上2回(第1期=1歳、第2期=小学校就学前の1年間)の接種が推奨されている 主な副反応は発熱や局所反応、リンパ節腫脹など ワクチン接種率(2024年)は第1期が92.7%、第2期が91.0%。目標の95%以上に及ばない

検査技師など「医療職俸給表(二)」の平均改定率3.3%
人事院勧告、ベア
2026年度の人事院勧告によると、国家公務員の臨床検査技師に適用される「医療職俸給表(二)」の平均改定率(ベースアップ率)は3.3%となり、前年の3.2%を上回った。 医療職(一)~(三)の平均改定率は次のとおり。▽医師・歯科医師が対象の「医療職俸給表(1)」が平均3.2%(前年平均3.0%)▽臨床検査技師や診療放射線技師などの「医療職俸給表(二)」が平均3.3%(同3.2%)▽看護師らの「医療職俸給表(三)」が平均3.3%(同3.2%)―。 本ニュースは、後日発行の「THE MEDICAL & TEST JOURNAL」より、一部を先行してお届けしています。より詳しい内容をご覧いただきたい方は こちら (無料試読・年間購読のお申込み)
























































