業界ニューストレンド
医師に禁錮1年6月求刑 患者死亡「母返して」
熊本市のクリニック
熊本市のクリニックで2020年、麻酔薬を使った施術後に容体が急変した当時56歳の女性患者に適切な対応を怠り死亡させたとして、業務上過失致死罪に問われた医師下田幸嗣被告(68)の論告求刑公判が9日、熊本地裁であり、検察側は禁錮1年6月を求刑した。弁護側は執行猶予を求め結審した。判決は11月28日。30代の娘は「母を返して」と意見陳述した。
検察側は論告で「経験を過信し、注意義務を怠った過失は重大」と指摘。弁護側は最終弁論で「事実を認め悔悟の念を抱いている」と訴えた。娘は記者会見で「常識的な対応さえ取れていたら救えた命。ずさんな医療と傲慢さが引き起こした事件だ」と憤った。
起訴状によると、20年5月11日、同市南区で腰痛治療のため脊髄付近への麻酔薬注入などの施術後、経過観察中に女性が強い痛みを訴えたのに約25分間漫然と鎮静薬などを投与。血圧計を装着せず救急搬送を要請しないといった過失により、急性呼吸不全で死亡させたとしている。
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