日本の認知症4割予防可能 難聴、運動不足の改善で
東海大、コペンハーゲン大が発表
高齢化の進展で認知症の増加が世界的に懸念されているが、国内の認知症の約4割が生活習慣や健康状態の改善で予防可能であるとの分析結果を、東海大やデンマーク・コペンハーゲン大の国際研究チームが専門誌に発表した。
日本での最大のリスク要因は難聴で、次いで運動不足、悪玉コレステロールなどが続く。
権威のある医学誌ランセットの認知症委員会は2024年、改善が可能な認知症のリスク要因として14項目を特定し、加齢や遺伝的要因も含めた全要因に占める各要因の割合を示した。その報告によると、多い順に難聴と高LDLコレステロール血症が各7%、教育不足と社会的孤立が各5%、うつと頭部外傷、大気汚染が各3%などとし、14項目の合計で45%が予防可能と推計された。
ただし、この推計は主に欧米を中心とした国際データに基づくとして、東海大医学部の和佐野浩一郎・教授(耳鼻咽喉科)らのチームは日本の公的統計や疫学・環境データを使って日本における認知症予防の可能性を評価した。
その結果、難聴(6.7%)、運動不足(6.0%)、高LDLコレステロール血症(4.5%)が三大要因で、認知症全体に占める改善可能な14項目の合計は38.9%となった。
改善可能な全ての要因を一律10%低減できた場合は将来的に20万人以上の認知症が予防できる可能性があるという。
和佐野教授は「日本の社会構造や健康特性を反映させた推計で、どのリスク要因にどの程度優先的に介入すべきか、科学的な根拠を示した」と指摘している。
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