産休・育休きっかけの業務改善策も 女性の働き方でシンポ
中部圏支部学会
日臨技中部圏支部医学検査学会の2日目、11月2日には「女性の働き方」をテーマとしたシンポジウムが開かれた。出産や育児を経験した病院検査室幹部らが登壇し、キャリアを継続できる職場づくりや、チームで支える働き方などで意見を交わした。産休や育休を業務改善につなげる視点や、制度の有無だけでなく「使いやすい環境づくり」の重要性を訴える声があった。
富山大学附属病院検査・輸血細胞治療部で副臨床検査技師長を務める塩崎真弓氏は、自身が所属する生理機能検査室のスタッフ15人全員が女性で、現在3人が産休中であることを紹介。その上で、検査室が直面する課題として、▽出産・育児によるキャリア形成の一時的中断▽育児休業からの職場復帰▽休みを「支える側」の負担軽減―を挙げた。こうした課題への対応を議論することが、結果として人員配置や業務の見直しにつながっていると報告した。
キャリアと業務を継続させる取り組みとして、育児中の職員に対し、職場状況や子育ての報告・相談を行う定期面談を2~3カ月ごとに実施していることを説明。その際は子どもと一緒に来てもらい、スタッフにも子どもの成長を見てもらうことで、復帰をイメージしやすい環境づくりを意識しているとした。
また、休みを「支える側」の負担を増やさない体制づくりが重要とした上で、人手が不足する部門を見極め、部門の垣根を越えた流動的な人材配置を進めていることを報告した。さらに、35歳以下の若手が参加するグループワークで「各部門で2~3人いなくなった場合の業務継続案を考えよう」というテーマを設け、若手から具体的な改善策を出し合う試みを行っていると紹介。グループワークから生まれたアイデアのいくつかは、実現に向けて上層部に働きかけている段階にあるという。
制度を「使える、使いやすい環境が重要」
佐賀大学医学部附属病院検査部の石隈麻邪・副臨床検査技師長は、仕事と出産、育児を両立してきた自身の経験を振り返り、近年はライフイベントを支える制度が整ってきたことを報告した。一方で、「制度が整っていても、それを使える、使いやすい環境がしっかりあることが重要。そのためには周囲の理解と支え合いが必要で、思いやる心が働きやすさを生む」と強調。制度の整備だけでなく、職場全体で支え合う意識づくりが、安心して働き続けるための鍵との見方を示した。
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