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iPS “そのまま”冷凍 シートで、解凍後機能維持
神戸大チームが発表

2026.01.12 05:10 会員限定記事を示すアイコン

シート状に培養した人工多能性幹細胞(iPS細胞)を、人体の組織に分化するという機能をほぼ維持したまま凍結保存することに成功したと、神戸大のチームが8日までに国際科学誌に発表した。実用化すれば、機械を使ったiPS細胞の大量生産や維持管理が容易になるという。

iPS細胞は通常、シート状に培養する。冷凍保存も可能だが従来の方法では容器から剥がしてばらばらにする必要があり、工程が複雑な上に作業中に細胞が劣化する恐れがあった。

チームは今回、凍結前に短時間の酵素処理をすることで、シート構造を壊すことなく細胞同士の結合を弱めることに成功。結合が弱いと凍結保存剤が入り込みやすくなり、凍結によるダメージを軽減できると見込まれた。

その上でチームは、別の研究者が開発した合成樹脂(ポリマー)や、凍結による細胞タンパク質の変性を防ぐ効果があるアミノ酸などを配合した新たな保存剤を開発。氷の結晶が巨大化することを防ぎ、凍結への耐性が高まるという。

酵素処理をしなかったり、処理をしても市販の保存剤を使ったりしてシートを冷凍保存すると、解凍から48時間後の細胞生存率は0%近かった。一方で新技術ではほぼダメージがなく、少なくとも生存率は70%以上となった。また従来の工程で保存した場合より生存率が高かった。

チームの丸山達生・教授は「iPS細胞は維持管理に熟練の手技や、高価な培地が必要だったが、冷凍食品のように簡便に長期保存でき、再生医療の実現や新薬開発に貢献できる」としている。

 

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