患者の研究参画に意識の差 アレルギー疾患で調査
慶応大・東京大などチーム
アレルギー疾患の研究に患者の視点や意見を反映する取り組みについて、研究者と患者の意識に差があるとする調査結果を、慶応大や東京大などのチームが国際医学誌に発表した。回答した全ての患者団体が「研究への患者の参画が必要」と答えたのに対し、研究者で必要だとの認識を示したのは半数にとどまった。
医学の研究や臨床試験に計画段階から患者や市民が参加する取り組み「PPI」や「PPIE」は、国内外で重要性が指摘され、国内では主にがんや難病で広まっている。アレルギー疾患でも2019年に厚生労働省が策定した「免疫アレルギー疾患研究10カ年戦略」で推進する方針が明記された。
研究チームは、この戦略の策定後の取り組みがどうなっているか、現状や課題を明らかにする目的で、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などの患者団体の代表者と、日本医療研究開発機構の助成を受けている研究班の代表者にアンケート。患者側は8人、研究者側は32人が回答した。
その結果、患者団体の半数は、研究に参画した際の報酬や情報の取り扱いなどのルールを整えていた一方、研究者側で「ルールがある」と答えたのは9%。患者団体の88%は研究者と接点があったが、患者団体と接点のある研究者は16%と、がんや難病に比べて少なかった。
調査に関わった慶応大病院アレルギーセンターの足立剛也・副センター長(免疫・アレルギー学)は「患者や家族は研究者と交流したい気持ちが強いが、研究者側は認識が足りていない。これまで関心がなかった人たちにも、参画のルールや良い取り組みの事例を発信するのが第一歩だ」と話している。
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