キャリア・学び

Voice of Lab. file 07 関 悠里(藤田医科大学病院臨床検査部血液一般検査室
排尿機能検査を通じて広がる臨床的な視点とチーム医療への関わり

2026.05.29 06:00 会員限定記事を示すアイコン



私は血液一般検査室に所属し、普段は尿沈渣や血液像の鏡検、骨髄採取、血算・凝固検査の結果報告など、日々さまざまな業務に携わっています。今回は、そのなかでも皆さんにはあまり聞き馴染みのない「排尿機能検査」について、私の経験を交えながらご紹介します。


 

私、こんなことしてます!

排尿機能検査の一つである尿流動態検査は、排尿障害のある患者の下部尿路閉塞の有無や程度、膀胱収縮機能を評価する検査です。圧を検知するカテーテルを膀胱内・直腸内に留置し、排尿時の尿流、膀胱内圧、直腸内圧、排尿筋圧を同時測定します。

医師や看護師が実施している施設が多い印象がありますが、藤田医科大学病院(以下、当院)では検査技師が担当しています。

排尿機能検査の様子
排尿機能検査の様子

1.挑戦から始まった排尿機能検査

私がこの検査を担当するようになったきっかけは、人の入れ替わりが激しい時期に、上司から「やってみないか?」と声をかけてもらったことでした。当時は2年目の終わり頃で、さまざまなことに挑戦したいと考えていた時期でもあり、その一言がとても嬉しかったことを今でも覚えています。

しかし、学生時代には触れる機会のなかった検査であったため、波形の見方や所見の記載方法を身につけるまでには時間がかかりました。さらに、結果を医師に口頭で報告する機会も多く、質問に対して自信を持って答えられないことに苦しさを感じたこともあります。

それでも、上司とともに院外の勉強会や学会に参加しながら理解を深めることで、徐々に波形を読めるようになりました。検査の面白さを実感し、医師と対話しながら治療に貢献できたと感じたとき、この業務にやりがいを見出すようになりました。

 

2.排尿機能検査で養われた臨床的な視点

普段担当している検体検査では、気になる検体があれば、自分の業務の合間に再測定や追加染色などを行うことができます。

しかし、排尿機能検査は患者さんがいるそのタイミングでしか実施できません。そのため、依頼内容に沿って検査を進めることに加え、患者さんから排尿症状を聴取し、その結果を踏まえて医師に相談しながら追加検査や検査内容の変更を適宜行うよう努めています。単に検査を実施するのではなく、「なぜこの検査が必要なのか」「症状と検査結果に齟齬はないか」——そうした視点で考えることを大切にしています

 

3.排尿ケアラウンドで見えた課題と目標

最近では、排尿ケアラウンドにも参加するようになりました。当院の排尿ケアチームは、医師、看護師、検査技師、理学療法士で構成されており、入院患者のバルーン抜去後の尿閉などに対して治療介入を行っています。現疾患で排尿障害が起こる原因が明確でない場合には、検査の実施を提案しています。

排尿障害には内服薬が関係している場合もあり、疾患だけでなく、抗コリン薬など薬剤に関する知識も求められます。現在はその点が課題であり、医師の説明を受けながら日々学びを深めています。ラウンド時には、医師から「この患者さん、検査やりましょう」と声をかけていただくことが多いですが、今後は自分から提案できるようになることが目標です。

排尿ケアチームによる病棟ラウンド(筆者は左から2番目)
排尿ケアチームによる病棟ラウンド(筆者は左から2番目)

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