ピットフォールの解析手順、マニュアルに
日本臨床化学会が発刊
日本臨床化学会はこのほど、ピットフォール症例解析マニュアルを学会誌の補冊として発刊した。2023年3月に公開したPDF版を一部修正し、参考文献として正式に引用できる論文として発行した。学会のホームページから全文が無料でダウンロードできる。マニュアルでは、日常検査において、患者の病態を反映しない異常値に遭遇した際の対応手順をフローチャートで示した。検査室での積極的な活用を呼びかけている。
マニュアルでは、ピットフォール疑い事例の発見から解析前に行うべき確認事項、確認試験の方法を解説している。解析の流れを示した「解析チャート」を掲載しており、検査室に常備して参照できる。疑い事例に遭遇した際の手元資料として、さらには研修資料や臨床医への説明資料としての活用が想定されている。
マニュアルによると、ピットフォール疑い事例は、前回値チェックや極端値チェック、再検や希釈再検時の測定値の乖離などをきっかけに見つかることが多い。発見した場合は、同じ装置でエラーが連続していないか、高度の乳びや溶血などがないかを確認し、装置の不具合や検体性状の問題を除外した上で確認試験に進む。
全14の確認試験については、それぞれの目的や原理、方法、明らかになる点、明らかにならない点などを整理して示した。まず、分析装置で反応タイムコースを確認し、可能あれば、他の試薬や測定方法でも異常が再現するかどうかを検討する。その後、目的に応じた確認試験を組み合わせて解析し、原因の特定につなげる。
解析に行き詰まった場合や自施設での解析が困難な場合には、ピットフォール研究専門委員会に無料で相談できる。学会ホームページに相談窓口が常設されており、非会員からの相談も受け付けている。

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