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[総会長インタビュー]第37回 日本臨床微生物学会総会・学術集会特集
多職種の絆を深め、楽しみながら学ぶ場に

2026.01.26 06:00 会員限定記事を示すアイコン

 



第37回日本臨床微生物学会総会・学術集会が2026年2月13~15日、幕張メッセ(千葉市)で開催される。テーマは「臨床(医)と微生物検査(師)との更なる絆〔会場で楽しみながら学ぶ、学びながら楽しむ〕」を掲げた。プログラム委員に獣医師にも参画してもらい、人獣共通感染症やワンヘルス、AMRに関する企画を充実したほか、学会の歴史を振り返り次世代につなぐ講演も予定している。総会・学術集会のテーマや見どころ・聞きどころについて、総会長の高橋孝氏(北里大学 大学院感染制御科学府・大村智記念研究所 感染症学 教授)に聞いた。




 Q   テーマについて教えてください

日本臨床微生物学会は1990年に設立され、第1回総会・学術集会が開催された際に、「微生物検査師は臨床医より何を期待され、臨床医へ何を還元すべきか」をテーマに討論がされたと聞いています。設立当初から臨床検査技師の会員が多く、臨床医とのパートナーシップについて関心が高かったものだと感じています。

第37回の総会・学術集会を開催するに当たり、改めてパートナーシップの重要性に焦点を当てたいと考え、テーマを「臨床(医)と微生物検査(師)との更なる絆〔会場で楽しみながら学ぶ、学びながら楽しむ〕」としました。「検査(技師)」ではなく、「検査(師)」としているのは、単なる技術要員ではなく、医師、看護師、薬剤師などと対等な立場にあることを示したいと考えたからです。また、〔会場で楽しみながら学ぶ、学びながら楽しむ〕は、学術集会は学びの場ですが、参加者が楽しむ要素も必要と考えて副題としました。

 Q   どのような企画を予定していますか

総会・学術集会のプログラム委員は総勢59名となり、例年より多数の方々のご協力をいただきました。今回は、医師のみならず獣医師にもプログラム委員になっていただいた点が特徴です。動物の領域でも薬剤耐性菌が課題になっています。耐性菌の中には、人からは分離されず動物のみ分離されるものがあり、さらに、動物から人に伝搬するものもあります。こうした現状を踏まえて、人獣共通感染症やワンヘルス、AMR対策に関する企画を充実させていただきました。

総会長企画となります「学会黎明期に貢献された功績を胸に刻み、次世代へ繋ぐ」は、学会の黎明期を支えた三英傑(清水喜八郎先生、紺野昌俊先生、山口恵三先生)を偲んで、3人の先生それぞれの生前の姿をご存じの方々からお話を伺います。学会の礎を築いてくださいました先生方の功績を踏まえ、次の世代の方々に心に留めてほしいこと、期待することなどもお話しいただく予定です。

 Q   臨床検査技師にお薦めの企画はありますか

パネルディスカッション6「感染症医が不在となる医療機関への遠隔医療支援」では、地方において感染症医が勤務されていない医療機関に対して、遠隔医療を介して、検査結果の解釈、コンサルテーションなどの支援の可能性を示していただきます。

医師の働き方改革への対応については、パネルディスカッション7「働き方改革を踏まえた微生物検査業務の改革」において、検査技師個人の改革、組織全体の改革などが紹介される予定です。臨床検査技師は女性の比率が高いので、ワークショップ4「女性会員のためのキャリア形成への支援」も関心が高いテーマであると思います。

また、日本結核・非結核性抗酸菌症学会との合同シンポジウム「増加している薬剤耐性菌としてのNTM:全国疫学サーベイへの展開」において、近年増加しているNTM(非結核性抗酸菌)症の現状や全国疫学サーベイの課題などについて、ご講演いただきます。このほか、「血液培養検査ガイド第2版作業部会」では、改訂のポイントなどの解説を聞くことができると思います。また、例年と同様に、学習機会となるテクニカルセッションにおいて「真菌」「寄生虫」「グラム染色」へ積極的にご参加いただければと思っております。

一般演題(口頭・ポスター)は国内より426題、韓国より27題の登録をいただきました。優秀演題に選定された20題は、口頭発表の内容を審査して、最優秀演題を選定する予定です。初めて全国規模の学会(日本医学検査学会、日本臨床微生物学会、日本感染症学会、日本化学療法学会、日本環境感染学会)において発表する方々のための発表の場「ファースト チャレンジ セッション」に選定された10題の口頭発表も予定しています。

 Q   MTJ読者にメッセージをお願いします

メジャーリーグのナ・リーグ優勝決定シリーズにおいて大谷翔平選手がMVPを受賞した際、トロフィーに「TEAM EFFORT」と書いたプレートを添えたことが話題になりました。勝利は個人の成果ではなく、チーム全員の成果であることを示したものです。日本臨床微生物学会も多職種のチームであると捉えられるのではないでしょうか。多職種が互いに意思疎通を図り、コラボレーションし、患者さんの病気(感染症)を治していく。同じ目標に向かってベクトルを合わせる作業をする場がこの総会・学術集会であると思っております。チームメイトの絆を深めておかなければ、チームとして良いパフォーマンスができません。ぜひ、多くの方にご参加いただきたいですね。


MTJ本紙 2026年1月21日号に掲載したものです。

>> 第37回日本臨床微生物学会総会・学術集会の開催概要はこちら

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