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難病治療の強力ツールに 原因遺伝子を直接操作
進む医療分野での応用

2025.12.10 04:30 会員限定記事を示すアイコン

子の誕生につながる生殖細胞や受精卵などへのゲノム編集は世界的に規制される一方で、それ以外の体細胞では医療分野の応用が進む。ゲノム編集は原因となる遺伝子を直接操作し、難病やがんなどに対する強力な治療ツールとなる可能性を秘める。国立医薬品食品衛生研究所のまとめでは、日米欧で進んでいる臨床試験(治験)などの数は約70件。2023年には初めて英国で、重い貧血症に対するゲノム編集治療が実用化した。

現在広く使われているのは20年にノーベル化学賞を受賞した「クリスパー・キャス9」という手法。簡単、高効率なため、ゲノム編集の普及につながった。異常がある遺伝子を切って働かないようにする「ノックアウト」や、切断部分に正常な遺伝子配列を挿入して「修復」できる。

順天堂大は、ゲノム編集をして拒絶反応を起こりにくくした人工多能性幹細胞(iPS細胞)から免疫の細胞をつくり、子宮頸がんを治療する治験を進める。

海外では、異常なタンパク質が蓄積して内臓に障害を引き起こす難病患者を対象に、原因遺伝子をノックアウトする治験が最終段階を迎えている。がん患者の免疫細胞を強化する「CAR-T細胞療法」でも、ゲノム編集により細胞の性能を高める研究が注目されている。

 

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