救急検査の検査技師育成へ研究班が活動
京臨技、実技研修も視野

京都府臨床検査技師会は2025年度から「救急医療検査研究班」を立ち上げ、研修会を開催するなどして救急検査の習得支援に乗り出している。狙いについて、班長の横山健輔氏(京臨技理事、京都桂病院検査科)は「認定救急検査技師という資格があるにもかかわらず、実際に勉強する場がほとんどない。そういう機会を提供したかった」と説明。年5回の研修会開催を目標とし、今後は実技の研修会も開きたいとしている。
旗振り役となった横山氏は2023年7月から、勤務する京都桂病院(京都市、551床)で、自ら志願して救急科の現場で活動するようになった。その後、派遣技師を少しずつ拡充。現在は横山氏を含め4人の臨床検査技師が交代で週3回、月・水・金曜日の午後に救急科で業務を行うまでになっている。業務内容は採血、静脈路確保のほか、検体採取や心電図測定・エコー検査など。
横山氏は、実際の救急現場で他職種とコミュニケーションを深めながら、業務を広げていったが、直面したのは「救急検査の実務を勉強する場や機会がほとんどないため、自主勉強するしかなかった」ことだった。
そうした経験から、救急検査の勉強や情報交換の場をつくろうと、京臨技で研究班を立ち上げた。班長の横山氏と副班長の粟野敏光氏(宇治徳洲会病院)は2023年に認定救急検査技師の資格を取得しており、計8人の研究班員で運営している。
研修会はこれまで2025年の6月、9月、10月に京都市内で計3回開催。初回のみ現地開催(他は現地+ウェブのハイブリッド形式での開催)とし、日本救急検査技師認定機構代表理事の福田篤久氏を招いて、救急医療の考え方や心構えも含め総論的な内容を学んだ。
その後の研修会は、京都桂病院と同様、救急現場で業務を行っている京都市立病院の臨床検査技師が講師となって、腹痛や胸痛について、検査領域にとどまらず、各症状からの推察など実臨床に役立つ内容を講義した。
他府県からの参加者も多く、それには横山氏も参加している臨床検査技師のLINEグループの交流も大きな役割を果たしている。同グループは、救急に興味のある臨床検査技師なら誰でも参加可能だ。
次回の研修会は1月28日(水)にハイブリッド形式での開催を予定し、「当院における救急活動と症例」と題して京都桂病院(演者=横山氏)と京都市立病院(井上歩氏)の取り組みを紹介する。実際に経験した症例も提示し、臨床検査技師の救急での支援業務について議論する予定だ。詳細は京臨技ホームページ参照。
今後の展開について横山氏は、「大阪府などに比べると京都府は認定救急検査技師の資格を持つ臨床検査技師がまだまだ少ないので、できればもっと増やしたい。今後、救急の知識は臨床検査技師にも必須になると思うので、学校のカリキュラムに救急検査を入れて、学生の時から学べるようにする必要がある。教える側としても協力していきたい」と話している。
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