キャリア・学び

松子の「レンズの向こう、白衣のとなり」 #04
放射線技師? 看護師? 医師? ——間違われやすい私たち

2026.01.09 05:50

「臨床検査技師という職業を知っていますか?」

そう問いかけると、首をかしげる人は少なくありません。医療に欠かせない専門職でありながら、世間での認知度はまだまだ低いのが現実です。名前を聞いたことがあっても、どんな業務をしているのかを具体的に説明できる人はごくわずか。

そのせいか、私たちは日々さまざまな場面で他の職種と混同されることは日常茶飯事。今回は、臨床検査技師が間違われる他職種3選をご紹介します。

 

検査技師が間違われやすい他職種 3選

1.臨床検査技師=レントゲン撮る人?

「臨床検査技師です」と自己紹介すると、高確率で返ってくるのが「レントゲン撮る人?」というセリフ。経験のある方も多いのではないでしょうか。“病院の検査といえば、レントゲン”というイメージが強く、臨床検査技師=放射線技師と勘違いされやすいのです。

私たちの業務は、血液や尿といった検体検査、心電図や超音波などの生理機能検査、さらには輸血や病理の検査まで、幅広い分野をカバーしています。説明を繰り返してもなかなか世間の認識が広がらないことがもどかしいですが、誤解を解くたびに「そんなにいろいろやっているんだ!」と驚かれるのも定番の流れです。

 

2.採血業務に立ちはだかる「看護師さん?」の壁

採血室で患者さんに声をかけると「看護師さん」と呼ばれること、ありませんか?

「臨床検査技師なんですよ」と伝えると、「えっ、看護師さんじゃないの?」と本気で驚かれることもしばしば。

たしかに、病棟で注射や点滴を行うのは看護師さんの役割なので、採血は看護師さんがするものというイメージが根強いのも理解できます。でも実際は、臨床検査技師が採血を担当する場面も少なくありません。その手技や分注の順番、採血量の判断は検査業務の大切な一部です。

ときどき、採血後に「痛くなかったです」「上手ですね」と声をかけてもらうことがあります。職種名を意識されていなくても、その一言に救われるような気持ちになる瞬間があります。

 

3.白衣=医師という思い込み

心電図やエコーなどの検査をしていると、「先生、あの…」と呼ばれた経験はありませんか?

白衣姿=医師という固定観念から、検査はすべて医師が行っていると思っている方も少なくありません。

「いえ、臨床検査技師が担当しています」と説明して驚かれるのがお決まりですが、この仕事を知ってもらえるきっかけでもあります。間違われてちょっと悔しい気持ちと、知ってもらえる嬉しさ。その両方を味わうのも、この職業ならではかもしれません。

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光の当たりにくい職種だけれど

他職種と間違われることも多い一方で、「臨床検査技師って、どんな仕事なんですか?」と尋ねられても、一言で説明するのは簡単ではありません。採血、心電図、超音波、検体検査、輸血、病理——その業務はあまりに多岐にわたり、とても一言では語り尽くせないからです。自己紹介のたびに「どう伝えれば、この仕事の奥深さを理解してもらえるだろう」と考えてしまうのは、多くの技師が共感するところではないでしょうか。

臨床検査技師は、光の当たりにくい職種であるがゆえに悔しさや苦労も伴います。しかしそれは同時に、医療の幅広い場面で私たちが欠かせない存在である証でもあります。臨床検査技師という仕事を、もっと多くの人に知ってほしい——その思いを胸に、今日も現場で検査に向き合っています。

松沢 京子