キャリア・学び

知りたい!取りたい! 資格・認定 [第8回]
認定POCコーディネーター(POCC)

2026.05.25 06:00 会員限定記事を示すアイコン



若手の臨床検査技師にとって、自身のスキルアップは関心事の一つになっています。スキルアップの一手段として臨床検査に関連するさまざまな資格・認定の取得がありますが、各種団体や学会により多種多様です。連載では、臨床検査技師が取得できる資格・認定を一つずつ取り上げ、試験の概要や合格率、認定取得の意義などを分かりやすく紹介します。今回は「認定POCコーディネーター(POCC)」を取り上げます。


 

日本医療検査科学会は、POCT(臨床現場即時検査)対応の機器・試薬の選択、保守管理、測定者の教育訓練、検査結果の精度保証に関する知識と技能を備えた人材を「認定POCコーディネーター(POCC)」として認定している。同制度は2020年4月にスタートしたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受け、認定試験は2021年度から実施されている。

受験資格は、同学会員であることに加え、POC技術委員会が認めた研修会・セミナーに参加し、(1)総論(2)測定技術論(3)運用技術論(4)記録通信—の4カリキュラムで最低各1単位以上、合計12単位以上を取得していることが求められる。認定の更新は5年ごと。

コロナ禍を経て受験者数は増加傾向にあり、合格率は高い()。前身の日本臨床検査自動化学会による「POCTコーディネータ研修修了証書取得者」からの移行者も含め、認定取得者は169人(2026年3月末時点)となっている。

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■ 日程

日本医療検査科学会の大会期間中に試験を実施する。

■ 費用
受験料は1万円、認定料1万円(税別)。


 

教えて! 認定POCコーディネーター

(回答) 日本医療検査科学会POC技術委員会 幹事(東京医療センター臨床検査科)
乘船 政幸氏


―認定制度の特徴や受験者の傾向を教えてください。
POCTの機器は小型で簡便に測定できることから、救急や災害医療、在宅医療など幅広い場面で活用されており、今後もニーズの拡大が見込まれています。臨床検査技師に限らず、看護師や保健師など多職種が使用する点も特徴です。

POCCは、単に測定を行うだけでなく、機器・試薬の保守管理や精度保証、測定者への教育訓練まで担う人材として位置付けられています。制度創設当初はCOVID-19の影響で受験者数が1桁の年もありましたが、近年は増加傾向にあります。受験者は30~50代の中堅からベテラン層が中心です。


―認定取得者は、どのような役割が期待されているのでしょうか。
POCCには、主に5つの役割として(1)POCTの管理運営のチームリーダーとなること(2)医師や看護師など測定者への教育・指導(3)検査結果のデータ管理や異常値への対応など、システマチックな運用体制の構築(4)収支やコストの管理(5)運用実績や治療効果の評価—が求められています。

POCTは診療科ごとに機器が分散しているケースも多く、統一的な管理が十分に行われていない施設もあります。POCCはこうした状況を把握し、改善に向けて取り組むことが期待されています。


―認定資格取得を検討している検査技師へのメッセージをお願いします。
検体検査数の将来的な減少が指摘される中で、タスクシフトなど臨床検査技師の職域拡大が課題となっています。その中でPOCTは、検査室の外へ活動の場を広げるきっかけになるものです。

認定取得は、院内で活動を進める際の基盤となります。POCCは、血糖測定機器など身近なPOCT機器から精度管理や測定者への教育に取り組み、段階的に活動を広げていくことが重要です。さらに、施設内にPOCT委員会を立ち上げ、機器の導入時から関与できる体制をつくることができると良いですね。

認定POCコーディネーターの詳細はこちら


 
 

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