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サクッと解説! 検査技師必見トピックス #16
小規模施設向け外部精度管理調査 参加しやすく設計、施設数拡大が課題

2026.03.23 06:00 会員限定記事を示すアイコン


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  • JCCLSの小規模施設向け外部精度管理調査は参加費用が安価で、結果にコメントを付与することが特徴

  • 参加施設数は2025年実施の第4回で115施設まで増えたが、当初目標の200施設には届いていない。一方、参加施設の成績は良好となっている。

  • 今後の課題として、参加施設数のさらなる増加、調査項目の見直しなどが挙がっている。


 

臨床検査の信頼性を確保する上で、外部精度管理調査の受検は重要な取り組みです。2018年の医療法改正では、検体検査を実施する施設に対し、外部精度管理調査の受検が努力義務とされました。しかし、他の団体が実施している外部精度管理調査は検査領域が幅広く、費用も比較的高額なため、小規模施設では参加が難しいという課題がありました。

こうした状況を踏まえ、日本臨床検査標準協議会(JCCLS)は、小規模施設でも参加しやすい外部精度管理調査を2022年に開始しました。当初は生化学検査(30項目)のみでしたが、第3回から血液検査(6項目)を追加し、年1回実施しています。

 

安価な参加費とコメント付き評価

この調査の特徴は、参加費用が安価な点です。生化学検査(30項目)は1万円、血液検査(6項目)は3000円で、どちらか一方のみを受検することも可能です。また、血液検査では全血試料を使用しており、日常の検査に近い条件で測定結果を評価できるようにしています。

調査結果の返却では、A~Dの4段階評価だけでなくコメントも付与しています。例えば、D評価となった項目について「キャリブレーションを実施し、確認してください」など具体的なコメントを記載することで、各施設が改善に向けて取り組むべき点を理解できるように工夫されています。

 

参加施設数は当初目標に届かず

参加施設数はこれまで約100~110施設で推移しており、第4回は115施設(前回比10施設増)となりました。JCCLS会長で調査委員会委員長の高木康氏(昭和医科大学名誉教授)は、参加施設数について当初目標に掲げた200施設には届いていないことから、参加施設の増加を課題に挙げています。

高木氏は「機器試薬メーカーが実施しているメーカーサーベイへの参加で十分だと考えてしまっている施設もあるのではないか」と推測。第三者による外部精度管理調査の意義や継続的な受検の必要性について、小規模施設の理解を促していくことが必要との考えを示しています。

 

調査項目や試料作製の見直し検討

調査内容については、今年11月実施予定の第5回の結果を踏まえ、見直しを検討する予定です。生化学検査30項目の中には参加施設数が20施設を下回る項目があります。施設数が少ないと適切な評価が難しくなるため、そのような項目は調査対象から外す方向で検討する考えです。

血液検査は第3回から追加され、第4回で参加施設が大幅に増加したことから、調査試料の作製に関する課題が明らかになりました。ボランティアから採取した新鮮血液を用いて試料を作製する過程で白血球数にばらつきが生じたため、第4回はA・B評価のみとしています。次回は良好な試料を作製できるようにします。

 

精度管理の意義、理解促す仕組み必要

JCCLSの外部精度管理調査は、安価な参加費設定や結果返却時のコメント付与など、小規模施設の参加しやすさを考慮して実施されてきました。しかし、小規模施設では臨床検査技師がいないケースもあり、施設管理者が外部精度管理の意義や必要性を十分に理解していないこともあるようです。

外部精度管理調査の受検を広げていくためには、臨床検査関係団体からの働きかけだけでなく、医療法等の規制の枠組みの中で、その意義を改めて認知させるような仕組みも必要なのかもしれません。施設の規模にかかわらず、検査の精度を担保することは医療の質を支える上で重要です。今後、外部精度管理調査を受検する小規模施設が増え、検査の質保証の取り組みがさらに広がることが期待されます。(河)

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