知りたい!取りたい! 資格・認定 [第1回]
認定輸血検査技師

若手の臨床検査技師にとって、自身のスキルアップは関心事の一つになっています。スキルアップの一手段として臨床検査に関連するさまざまな資格・認定の取得がありますが、各種団体や学会により多種多様です。連載では、臨床検査技師が取得できる資格・認定を一つずつ取り上げ、試験の概要や合格率、認定取得の意義などを分かりやすく紹介します。皆さんの知識や技術向上を考えるきっかけになる企画になればと考えています。
認定輸血検査技師制度は、輸血に関する正しい知識と的確な輸血検査で、輸血の安全性の向上に寄与できる技師を育成することを目的に1995年にスタート。日本臨床検査医学会、日本臨床検査同学院、日本臨床衛生検査技師会、日本輸血・細胞治療学会の4団体による「認定輸血検査技師制度協議会」が制度を運営する。認定更新は5年ごと。
受験申請資格は、〈1〉臨床検査技師資格〈2〉申請時に日本輸血・細胞治療学会、日臨技、日本臨床検査医学会のいずれかに通算3年以上会員であること(認定時に日本輸血・細胞治療学会および日臨技の会員であること)〈3〉申請時に技師免許取得後の輸血検査歴3年、他の検査歴も含めて満5年以上の検査業務経験。各種学会や講演会、研修会での活動により申請の資格審査基準50単位以上に達していること、そして〈4〉所属長の了解が必要―。
■ 日程(2025年度)
1月受験申請受け付け、4~6月指定施設研修(病院および血液センター)を実施、5月合同研修会(2日間、大阪予定)、6月1次試験(筆記、名古屋予定)、8月2次試験(実技)、9月認定。
■ 費用
受験申請料1万5000円、研修料1万2000円、1次試験料1万円、2次試験料1万円、登録料2万円。

教えて! 認定輸血検査技師
(回答)認定輸血検査技師試験委員会・副委員長
(東海大学医学部付属病院 臨床検査技術科輸血室)
杉本 達哉氏
―受験者の傾向を教えてください。
満5年の検査業務経験が必要ですので、受験者は一番若い方で20代後半になっています。さまざまな部署を経験された後で輸血検査に携わる方もいますので、20代後半から50代まで幅広い層の受験者がいます。皆さん、現場でしっかり実務経験を積まれた上で認定に挑戦している印象を持っています。
―認定試験の特徴を教えてください。
受験資格として検査業務経験を積むほかに、学会参加や輸血医学関連の研究発表などを求めています。この受験資格を満たすために、輸血検査について勉強し、技術を習得しなくてはなりません。受験申請者は指定施設研修や合同研修への参加が求められています。自施設以外の医療機関や血液センターでの研修は、新鮮で非常に学びが多いと思いますね。試験の合格率は30%程度となっており、受験者からすると厳しい試験かもしれません。
―認定取得者はどのような活躍の機会がありますか?
臨床では輸血検査の専門技師として、輸血の的確な実施はもちろん、血液製剤の適正使用や細胞治療などにも貢献していると思います。地域の検査技師会の輸血研究班で活動したり、実技研修会の講師を依頼される方もいます。認定の2次試験では複数名の受験生に対し、1人の試験員が付いて実技試験を行います。毎年、新たに認定取得した方の中から何人かに、翌年の実技試験の試験員を務めていただいています。認定取得により試験される側から試験する側になり、後進の育成に携わっていただいています。
―若手技師へのメッセージをお願いします。
認定輸血検査技師は「試験を受けるまで」「受験」「認定取得後」という3つのフェーズがあると考えています。若手の皆さんは、まず試験を受けるまでのプロセスで学会や研修会などに積極的に出かけて他施設の取り組みを知り、輸血検査について一緒に学ぶ仲間をつくってほしいです。試験を突破して認定を取得すると、輸血検査の研修会や実技指導の講師など活躍の場もあります。輸血検査に携わる方はぜひ、認定に挑戦していただければと思います。
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