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手足口病が減少、水痘も2週連続減少
週刊 感染症サーベイランスレポート #2026年第30週(2026.7.20 - 7.26)

2026.08.10 06:10 会員限定記事を示すアイコン

2026年第30週の全国的なトレンド

2026年第30週(7月20~26日)の感染症発生動向では、急性呼吸器感染症(ARI)の定点当たり報告数は42.87(報告数15万9679例)で、前週から減少しました。前週を上回った都道府県は2県でした。COVID-19の定点当たり報告数は1.53、インフルエンザは0.24、RSウイルス感染症は0.46、咽頭結膜熱は0.29、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は1.32、ヘルパンギーナは1.57でした。

疾患別では、インフルエンザの定点当たり報告数は第26週以降、増加が続いています。一方、COVID-19は減少しました。入院サーベイランスでは、インフルエンザの新規入院患者は47例で前週から19例増え、COVID-19は241例で45例増えました。

小児科定点把握疾患では、RSウイルス感染症が減少し、咽頭結膜熱は第26週以降、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎と感染性胃腸炎は第25週以降、減少が続いています。手足口病とヘルパンギーナも減少しました。水痘は2週連続で減少しましたが、過去5年間の同時期の平均と比べてやや多い水準です。

また、エムポックスのクレード情報では、第30週にクレード1bが8例報告されています。

 

都道府県別の発生動向

インフルエンザ青森県(2.35)沖縄県(1.82)山形県(0.87)COVID-19愛媛県(6.97)大分県(5.17)佐賀県(5.13)が上位です。

小児科定点では、手足口病群馬県(13.75)栃木県(13.19)埼玉県(12.93)ヘルパンギーナ群馬県(3.25)香川県(2.92)三重県(2.86)で多く報告されています。

RSウイルス感染症は沖縄県(4.21)、鹿児島県(1.61)、福岡県(1.56)、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は愛媛県(3.67)、鳥取県(3.16)、茨城県(3.11)、感染性胃腸炎は宮崎県(7.93)、群馬県(6.46)、大分県(5.19)が上位です。水痘は、福島県(0.68)、熊本県(0.67)、愛媛県(0.62)が上位になりました。

注意すべき海外感染症——ハンタウイルス肺症候群

2026年5月、南大西洋を航行していたクルーズ船で、ハンタウイルスの一種であるアンデスウイルスによるハンタウイルス肺症候群(HPS : Hantavirus Pulmonary Syndrome)の集団発生が報告されました。

HPSは重症の人獣共通感染症で、発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの症状がみられたのち、咳や息切れなどの呼吸器症状が現れ、重症化すると、急速に呼吸不全や循環不全が進行し、死亡する場合もあります。

7月2日時点で13例(確定12例、可能性例1例)が報告され、3例が死亡、致命率は23%です。全13例が同船に乗船していました。接触者は42日間の追跡を完了し、新たな二次症例は確認されておらず、アウトブレイクは封じ込められています。

最初の症例は乗船前に陸上で感染した可能性が高いと考えられていますが、正確な感染源および曝露経路は不明です。その後は船内でヒトからヒトへの感染が発生したと考えられます。アウトブレイクの状況および発生源を明らかにするための調査が進行中で、結果が得られ次第公表される予定です。

表 第30週における主要感染症の定点当たり報告数(全国)
主要感染症 定点当たり報告数 前週からの増減
インフルエンザ
0.24
COVID-19
1.53
感染性胃腸炎
3.20
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎
1.32
RSウイルス感染症 0.46
咽頭結膜熱 0.29
水痘 0.29
手足口病 6.98
ヘルパンギーナ 1.57
マイコプラズマ肺炎  0.37

〔IDWR感染症週報 第30号/急性呼吸器感染症サーベイランス週報 第30週を参考に作成〕

 


 

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